押隈 初代松本白鸚・他
おしぐま しょだいまつもとはくおう・ほか
概要
押隈 初代松本白鸚・他
おしぐま しょだいまつもとはくおう・ほか
本紙295×1165、軸長475、全長1930(mm)
千代田区隼町4-1 国立劇場
登録番号12095-10
鈴木十郎コレクション
調査監修:石橋健一郎
解説:安冨順
独立行政法人日本芸術文化振興会
隈:むきみ隈、一本隈。むきみの隈は貝のむき身に似ることに由来し、若く一本気な性格を表す。一本隈も同様に若々しさを感じる。役者・役名:むきみの隈が五代目市川染五郎(初代松本白鸚)の松王丸。一本隈が二代目尾上松緑の梅王丸。九代目市川海老蔵(十一代目市川團十郎)の桜丸は通常の歌舞伎化粧。昭和24年(1949)4月東京劇場、『菅原伝授手習鑑』「賀の祝」上演時のもの。署名:「松王を勤めて/市川染五郎(朱印)錦升」「梅王を勤めて/尾上松緑(朱印)不明」「桜丸/海老蔵(朱印)五粒」。海老蔵・染五郎・松緑は七代目松本幸四郎の三人息子。「高麗屋三兄弟」と呼ばれる。長男海老蔵は團十郎家の養子、次男染五郎は初代中村吉右衛門に入門、三男松緑はその吉右衛門の好敵手六代目尾上菊五郎に入門し、戦後歌舞伎を彩る名優となる。