五代目三枡大五郎の笠原・市川助蔵の木曽ノ童子、初代市川右団治の無三四
ごだいめみますだいごろうのかさはら・いちかわすけぞうのきそのどうじ、しょだいいちかわうだんじのむさし
概要
巌流島での決闘を敵討に仕立てた読本『絵本二島英勇記(えほんにとうえいゆうき)』の巻七を下敷きにした場である。父の敵討のために武者修行の旅を続ける無三四が、雪の中で一夜の宿を頼んだのが笠原老人の家であった。本作は無三四が笠原宅を訪ねてきたところで、画面に描かれた台帳には、二人の台詞が記載されている。この後、笠原が武術の達人であることがわかって、無三四は修行に励むのであった。背景の細かな描写とともに、三人の衣裳の柄と絵の具が際立つ。