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日金山眺望富士山図

ひがねさんちょうぼうふじさんず

概要

日金山眺望富士山図

ひがねさんちょうぼうふじさんず

絵画 / 江戸

宋紫石筆

江戸時代・18世紀

絹本着色

46.3×109.6

1幅

 富士山をはじめとした山々が描かれています。まるで窓から風景を見ているかのような横長の画面です。この広々とした景色は、パノラマ画面でなくてはおさまらなかったでしょう。
 これは、静岡県にある日金山(ひがねさん)、またの名を十国峠(じっこくとうげ)から富士山を望んだ風景です。十国峠とは、その名のとおり10の国を見渡せるとされたほど、見晴らしのよい場所でした。画面右上に富士山が見えます。富士山をはさむように、右の手前には二子山(ふたごやま)、左手に愛鷹山(あしたかやま)があり、さらに右下には日金山から続く箱根の緑の山並み。左手に広がるのは駿河湾と、現代の地図と照らし合わせても正確な位置関係で描かれています。
 作者の宋紫石(そう しせき)は当時の新しい中国文化に憧れた画家の一人で、中国風の画名からも、その影響がみてとれます。江戸時代中期に来日した中国人画家沈南蘋(しん なんぴん)の影響を受けた、南蘋派(なんぴんは)の画家です。スケッチふうの細かいタッチを用いて、中国から伝えられた、洋風味をおびた写生的なスタイルで描かれた富士山です。

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キーワード

日金山 / / 画家 / 十国峠

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