文化遺産オンライン

柏谷横穴群

かしやよこあなぐん

概要

柏谷横穴群

かしやよこあなぐん

史跡 / 中部 / 静岡県

静岡県

田方郡函南町

指定年月日:19760220
管理団体名:函南町(昭51・4・16)

史跡名勝天然記念物

S50-12-036[[柏谷]かしや]横穴群.txt: 伊豆半島の基部・田方平野の東辺にある横穴群で、柏谷百穴とも呼ばれる。
 横穴は比高約20メートルの丘陵の急な斜面の粗い凝灰岩層に掘りこまれている。斜面は現在4〜5段の階段状をなし、その各段に並列して横穴が開口している。上段ほど風化が著しく、後世の手が入っているものもあるが、下段のものは埋没して残っている。これらの横穴群のうち、今回は主要な地点とみられる総計116基以上の横穴のある地域を指定するものである。横穴の形態は多くは両袖式で方形に近い玄室と短い羨道をもつものであり、玄室の大きさは長さ2〜3メートル、幅もほぼ同大、高さ1.5メートル前後のものが多く、羨道は1メートル前後で河原石で閉塞している。出土品からみてこれらの横穴は7〜8世紀に属するものが多い。本横穴群は東国でも大規模な横穴群の1つであり、地域的にも重要なものである。
H10-07-063[[柏谷横穴群]かしやよこあなぐん].txt: 柏谷横穴群は、伊豆半島西側基部の狩野川流域に所在し、7世紀代を中心として8世紀初頭にかけて造営された総数300基から500基と推定される静岡県最大の横穴墓群である。東西600メートル、南北250メートルの範囲に広がり、いくつかの支群に分かれるが、最も遺存状況のよい一画である約1万平方メートルが史跡に指定されている。
 追加指定するのは既指定地に隣接した東側である。この区域において、平成9年に函南町教育委員会が宅地造成に伴う確認調査を実施した結果、新たに17基の横穴が確認され、調査区外のものを含め20基前後の存在が推定されている。確認された横穴は、6世紀末および7世紀初頭にさかのぼる3基をはじめ、いずれも7世紀前半までの造営で、これまで7世紀前半代と考えられてきた柏谷横穴墓群の造営開始時期がより古くさかのぼること、この区域が柏谷横穴墓群のなかでも最初に造営された一画であることが明らかになった。また、6世紀末にさかのぼる横穴は、北伊豆地方の数多くの横穴のなかでも最古のものである。遺存状況も良好であり、追加指定し、既指定のものと一体として保存を図ろうとするものである。

柏谷横穴群をもっと見る

国指定文化財等データベース(文化庁)をもっと見る

キーワード

横穴 / / 羨道 / 石室

関連作品

チェックした関連作品の検索