入江馬頭観世音碑
いりえばとうかんぜおんひ
概要
・文化元年(1804)箱館奉行の戸川安論は、蝦夷地の警備や物資の運搬に使役する馬を育成するため、官営牧場の開設を幕府に建議し、翌2年に「有珠・虻田牧場」を開設しました。
・入江馬頭観世音碑は、牧場開設を記念し、馬の守護を祈って建てられたもので、北海道では最も古いものとされています。
・形は柱状の墓碑型で、碑には文字が刻まれており、北海道における官営牧場の創業期の事情や馬産史をうかがい知る資料として大変貴重です。
・「有珠・虻田牧場」は、今の豊浦町から伊達市黄金に至る広大な地域に、2千数百頭を放牧していましたが、文政5年(1822)の有珠山大噴火による熱雲のため、1430頭が焼死したと伝えられています。
・牧場は、明治2年(1869)まで続けられました。