後三年合戦絵巻
ごさんねんかっせんえまき
概要
応徳3(1086)年に東北地方で起きた「後三年の役」と呼ばれる戦乱の模様を描いた絵巻物。同合戦は、東北地方に勢力を誇っていた清原一族の内紛に端を発し、源義家の介入も加わり争乱が拡大し、結果的に清原氏の没落と奥州藤原氏の台頭の契機となった戦乱である。原本の『後三年合戦絵詞』(国指定重要文化財)は、現在東京国立博物館が所蔵し、上・中・下三巻十五段の構成で、源義家と清原家衡・武衡の戦いを中心に、義家の出陣から戦後処理までを描いている。館蔵の本資料は、巻子一巻のみであり、内容は上巻に限られ、詞書はなく絵のみである。