浄念寺の梵鐘
じょうねんじのぼんしょう
概要
浄念寺の梵鐘
じょうねんじのぼんしょう
山口県
江戸時代初期/1647年
鋳銅製、全体に細身の流麗な形状を呈する。駒の爪の張り出しは大きいが厚みはない。下帯に唐草文を配し、唐草文は中央の桔梗文風の中央花紋から左右に唐草が派生する。草の間にも突帯が一条入るとともに、草の間の上にも1条の突帯が入る、都合中帯中央の子持ち突帯の下から下帯の間に、幅の広い突帯が3条巡る特徴的な構成となる。中帯中央の子持ち突帯が太く雄渾な意匠となる。全体の形状が縦に細長いので、池の間は縦に長く、長文の銘文が入る。 乳は通例の4段4列の配置となる。笠型の隆起はあまり大きくなく比較的縦に細長い全体形状の竜頭が乗る。竜頭は竜の口唇が伸びるタイプのもので、豊前の梵鐘に共通する特色である。
鐘身高105.8㎝、駒の爪径63.8㎝、笠型径42.0㎝、 竜頭径21.0㎝、竜頭幅16.0㎝
1口
山口県宇部市大字棚井744番地
宇部市指定
指定年月日:20130523
浄念寺
有形文化財(美術工芸品)
本鐘は正保4年(1647年)に長府の鋳物師安尾正之によって作られ、浄念寺に施入された作品である