金屋の十三塚
かなやのじゅうさんづか
概要
十三塚とは、十三の列塚に対し命名されたもので、13基の土盛からなる。築造の理由・時期については、十三仏信仰にともない築造されたとする説が有力である。十三仏信仰の成立は、室町時代の15世紀初とみられ、十三塚の築造もこの流れに位置づけられる。
金屋の十三塚は、鎌倉・室町時代に栄えた石龕寺の参道左手に接する。13基が南北一列に築造され、平面方形の小さな列塚12基と中央の大きな親塚1基からなる。この十三塚は、割石を積んで塚とした点で特徴的である。また、南から数えて八号塚に一石五輪塔があり、保存が完好で、様式から室町後期のものとみられ、十三塚の築造時期を考えるうえで示唆的である。