勢理客の獅子舞
じっちゃくのししまい
概要
この芸能は、沖縄県浦添市勢理客に伝承されるもので、旧暦八月十五夜、十七夜の豊年祭に演じられる沖縄本島の獅子舞を代表する芸能である。沖縄の獅子舞は、古く中国大陸から直接伝来したもののようで、獅子頭は梯梧の材で彫刻し、胴部は棕梠縄に芭蕉や苧麻の繊維をまぜたもので縫いぐるみに仕立てる。
舞い手は前足役と後足役の二名で、沖縄本島では一頭、宮古諸島や八重山諸島では二頭出ることになっている。これが、ドラや太鼓、笛、ホラ貝などの囃子にのって、獅子ワイヤーなどとよぶ獅子あやし役の導きでいろいろに舞うのだが、沖縄本島では一般に毬遊び、棟喰い、シラミかき、寝返りなどの曲技、ものまねの演技を細かく演じる形が普及している。その中で、多くの型を正確に保存しているのが勢理客の獅子で、その演技も極めて洗練されている。
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国指定文化財等データベース(文化庁)