真野古墳群
まのこふんぐん
概要
福島県浜通りの北部、真野川の南岸の台地上に営まれている真野古墳群は、寺内地区にある約80基の古墳と、その西方約1キロメートルの小池地区の20基の古墳から成っている。
戦前から大規模な古墳群として知られ、計27基が調査・報告されている。この古墳群は、現状径10メートル前後の小円墳が主体をなすが、全長30メートル程の前方後円墳2基、大型の円墳2基も含まれている。それらの内部構造としては礫槨、箱式石棺、竪穴式状石室等があり、変化に富んでいる。出土品としては、直刀・馬具・玉類が多く、古墳時代後期に属するものが多いが、一部に石製模造品を出土するものもあり、若干中期に遡るものも存在する。また馬鐸や金銅製双魚佩を出土する例もある。
この古墳群は、前方後円墳と円墳多数により形成される後期の古墳群のあり方の地域的一典型として、また東北地方における大規模かつ著名な古墳群として、出土品ともども注目される重要なものである。