背飾
せかざり
概要
背飾
せかざり
制作地:ベトナム・ヌン族
20世紀
銀鍛造 彫金
全長50.5 鎖長34.5 魚形幅8.7
1連
ベトナムは、人口の90パーセントをキン族(ベト族)が占めるが、ほかに中国系の人々と53にもおよぶ少数民族が暮らす多民族国家でもある。そのなかでもヌン族はベトナムの少数民族のなかでも7番目に人口が多いことで知られ、ベトナム東北部の山間部を中心に約100万人が居住している。ヌン族を代表する工芸として刺繍や染織とともに高い評価を受けているのが銀細工である。銀細工は持ち運びが容易な財産でもあり、生活の様々な場面で用いられ、特に新年の祝いや婚礼の際などには、富貴や健康、幸福を願う象徴として非常に好まれるものである。そこにあらわされる形象も、伝統的で日常的な財貨であることが多く、本品もその特徴を有する作品である。