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首胸飾り(ブカウ)

くびむなかざり(ぶかう)

概要

首胸飾り(ブカウ)

くびむなかざり(ぶかう)

金工

テケ族 トルクメン人

テケゾク トルクメンジン

19世紀中期

銀、鍍金、ガラス

幅22.5

1組

トルクメン人は現在、トルクメニスタンを中心にイラン、アフガニスタン等で多く生活しています。彼らはテケ族やヨムート族など数多くの支族に分かれて、装身具や民族衣装もそれぞれ独自の様式を見ることができます。装身具は全身を合わせると10キロを超えることもあり、昼夜外すことはありませんでした。ジュエリーは既婚未婚をはじめ社会的立場を表現するものであり、貴金属で作られた財産でもあり、邪視や災いを避けるお守りでした。怪我を防ぐなど不思議な力を持つ朱色の宝石カーネリアン(紅玉髄)、羊の角やチューリップ、魔を祓う下げ飾りの音・・・草原や砂漠で彼女たちはつねに装身具を兼ねた護符によって守られていたのです。
この作品はふたつの部分に分かれており、鉤のついた弦で前板を首に下げます。鉤は頭に飾り羽のある鳥の姿となっています。カーネリアン、鍍金による文様そして透かし彫り、びっしりと下げられた魚型の飾りによって華やかな印象を与えます。トルクメン・ジュエリー後期の名品といえるでしょう。

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