大師講式(紙背あり) 正和三年十二月十六日書写奥書
ダイシコウシキ(シハイアリ) ショウワ3ネン12ガツ16ニチショシャオクガキ
概要
弘法大師(空海)を礼賛する「大師講」の次第を記したもので、「惣礼」「三礼」「如来唄」「神分祈願」「六種 廻向」の順で執行される法会の内容が詳しく記される。 もともとは正嘉元年(一二五七)閏三月、覚済なる僧が京都の法性寺において「自行(自らの修行)」のために作成したもので、本巻は正和三年(一三一四)十二月に「金光寺理趣殿」において、ある僧(自署を判読できず)がこれを書写したものであることが奥書によってわかる。「大師講式」の写本としては、現在知られているもののなかではもっとも古く、鎌倉時代の同法会の実態を知る上で貴重なもの。