七十一番職人歌合
ななじゅういちばんしょくにんうたあわせ
概要
番匠や鍛冶職人、芸能人や宗教家、その他自由業など142人の職人の人々が左右2組に分かれて和歌の優劣を競うという仮託の歌合を、諸職人の風俗絵と共に記したもの。本書は延享元年(1744)野田藤八郎によって刊行されたもので、内容は1450年前後に成立したものとされる『七十一番歌合絵巻』をもとに作成されており、中世の職人の生態や時代背景などがわかる資料である。
これに合わせて、大友吉統がまとめた『當家年中作法日記』にも中世の芸能集団や塗師御作など存在が記されており、戦国時代の豊後府内で活躍した諸職人の姿を考えるうえでも貴重な資料である。