雪裡三友図
セツリサンユウズ
概要
松竹梅を描く日本絵画として現存最古の作品で、一四二〇年代~三〇年代初頭の京都五山で活躍した、五名の禅僧が賛を記している。植物を描き出す墨の濃淡と白い雪の対比、かじかみ震えるような細かな線のタッチが印象的である。画人は不明だが、背の高い一対の松を中心に、左右に竹と梅を配する構図は、中国や高麗の作例と共通点が多い。賛の一節には「三友歳寒」が禅僧の清廉な胸中に通じるとあり、大陸の文人趣味や隠遁思想を取り入れて花開いた、当時の禅宗文化のあり様がうかがわれる。
セツリサンユウズ
松竹梅を描く日本絵画として現存最古の作品で、一四二〇年代~三〇年代初頭の京都五山で活躍した、五名の禅僧が賛を記している。植物を描き出す墨の濃淡と白い雪の対比、かじかみ震えるような細かな線のタッチが印象的である。画人は不明だが、背の高い一対の松を中心に、左右に竹と梅を配する構図は、中国や高麗の作例と共通点が多い。賛の一節には「三友歳寒」が禅僧の清廉な胸中に通じるとあり、大陸の文人趣味や隠遁思想を取り入れて花開いた、当時の禅宗文化のあり様がうかがわれる。
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