秋津島浪右衛門供養塔
あきつしまなみえもんくようとう
概要
秋津島浪右衛門供養塔
あきつしまなみえもんくようとう
福岡県
江戸/1818~1829
阿蘇溶結凝灰岩製三重層塔で、屋根端部および相輪宝珠先端に一部欠損はあるものの相輪から基壇まで完存する。後述するように全体に劣化、破損が著しく、銘文等の剥落も目立つ。基壇一段目には後世の杯状穴が見られるが、玉垣にあり杯状穴と同じくコンクリートで埋められている。
基壇はいずれも長方形材4石、塔本体は基本的に各部材1石で構成されるが、基礎および初層屋根のみ2石で造る。
基壇高:62.3㎝
基壇を除く総高:251.3㎝(コンクリートによる補修部分を含む)
基礎:幅73.0㎝、高さ30.5㎝
初層:軸幅42.3㎝、高さ37.5㎝
初層屋根部:最大幅110㎝、高さ24.3㎝
2層目軸部:幅36.4㎝、高さ29.3㎝
2層目屋根部:最大幅99.5㎝、高さ19.2㎝
3層目軸部:幅30.6㎝、高さ25.7㎝
3層目屋根部:最大幅73.7㎝、路盤高を含む高さ22.0㎝
露盤:高さ3.2㎝
相輪:高さ58.1㎝
九輪:平均直径16.3㎝
伏鉢:最大径20.5㎝
1基
筑後市大字津島1309
筑後市指定
指定年月日:20160419
供養塔は、文政年中(没後約100年後)福島(墓碑は八女市本村杉町)の力士・揚羽空右衛門の願い出によって相撲大会が設けられ、観客から寄付金を集めて建てられたのが秋津島浪右衛門供養塔」であり、塔下には村上家の家宝の鏡が収めてある。また供養塔には、「日本第一秋津島塔」と書かれていると言うが現在は風化して、全部は判読できない。(『郷土の鏡 大関 秋津島浪右衛門』より抜粋)なお、文中にある鏡は村上家で保管している。
筑後市津島東行政区
有形民俗文化財
江戸時代に活躍した津島出身の力士、秋津島浪右衛門の没後、文政年間に郷土の力士の揚羽空右衛門がその功績を称え供養するため、村民の合力で建てた。