金銅聖観音菩薩坐像御正躰
こんどうしょうかんのんぼさつざぞうみしょうたい
概要
金銅聖観音菩薩坐像御正躰
こんどうしょうかんのんぼさつざぞうみしょうたい
岩手県
鎌倉時代/1200年代後半
【形状】鏡板に菩薩形坐像1軀をあらわす御正躰。鏡板径1尺を計る比較的大型の御正躰。鏡板1面、鐶座2口、菩薩形坐像1軀、華瓶2口からなる。
【品質・構造】鏡板は銅板製で鍍錫か。鐶座は銅板彩色(一部に橙色が観察されるものの燻煙付着により詳細不明)。仏像は台座、枘を含め鋳銅鍍金。他は鋳銅鍍金または銅板鍍金。
【法量(㎝)】
[鏡板]径30.9 縁幅1.5 外区幅2.1 圏線幅0.9 内区幅26.4 縁高1.3 笠鋲径各1.7
[仏像ほか]総高(髻~台座地付)13.0 像高10.2 髪際高8.1 頂~顎4.9 面長2.3 面幅2.6 耳張(耳介)3.3 (耳朶)3.1 肘張6.0 膝張7.6 台座幅8.1 高2.8 最大奥3.5[台座前面~鏡板]
華瓶高各5.0 口径各1.5 胴幅各2.6 高台径各2.1 最大奥0.9 鐶座幅各7.6 高各5.6 最大奥0.9 鐶台幅2.7 高2.0 最大奥1.8
1面
盛岡市本宮四丁目38番25号
岩手県指定
指定年月日:20190416
有形文化財(美術工芸品)
綾織村新里字寒風山に鎮座する羽黒堂のもと本尊で、聖観音を本地仏とする羽黒権現の御正躰。現在は山麓の別当家にて保管される。羽黒堂は羽黒岩という巨岩を擁し、近世には当地の信仰拠点であったという。なお、当地には羽黒堂のほか、大日堂(現在の出羽神社より上方、薬師小森に鎮座していた)があることから、当地一帯が大日(湯殿山)、薬師(月山)、観音(羽黒)からなる出羽三山に擬えられた信仰拠点とみられる。