延岡城下図屏風
のべおかじょうかずびょうぶ
概要
本屏風は、有馬氏が延岡藩主であった時代(1614-1691)の様子を描いた六曲一双の中屏風で、北は延岡市北浦町市振あたりから、南は日向市平岩の金ヶ浜のあたりまでの臼杵郡内の当時の延岡藩領の海岸線における北限から南限までの広い景観を俯瞰している。景観年代については、今山八幡宮で行われていた神事能への藩主参詣が始まったとされる寛文10年(1670)から、延岡城の三階櫓が焼失したとする天和2年(1682)あるいは3年までの期間が推定される。描いた画師やその流派等を特定することはできないが、延岡藩主の参勤交代の様子などをはじめ、当時の建物や風俗などが反映された描写は、美術的・歴史的に価値の高い資料と言える。