撞木杖
しゅもくづえ
概要
初代佐賀藩主・鍋島勝茂伝来の杖。撞木杖とは頭の部分が丁子形をした杖のことで、本品の箱書きは「撞杖」とされている。勝茂は、父である藩祖・鍋島直茂の跡を継ぎ、50年近くにわたり初代藩主として佐賀城築城をはじめ佐賀藩の基礎を築いた。勝茂は明暦3年(1657)3月24日、江戸で78年の生涯を閉じるが、晩年にはこの杖をついていたのであろうか。なお、勝茂逝去の2ヶ月前には、延焼面積・死者ともに江戸時代最悪の被害を出した明暦の大火がおきており、上屋敷である桜田藩邸も類焼してのちに2代佐賀藩主となる鍋島光茂夫妻らが青山屋敷へ移っている。