花祭
はなまつり
概要
愛知県北設楽郡一帯で、十二月から一月にかけて毎年行なわれる湯立神楽の一種である。現在は同郡内で十七か所にわたって伝承されており、それぞれ部落によって多少ことなる芸態をとっているが、湯釜を据えた舞処【まいと】のまわりで湯立、湯潔めの舞、各種の面をつけた舞などが、夜を徹して熱気を帯びて演じられる点は共通している。花祭の花は、稲の花の意でその成熟を祈る花育ての意味から出たものとされている。神事芸能としての湯潔めの舞はすがすがしく古風なものであり、神賑いとしての面形も猿楽や田楽をしのばせ、芸能史的に重要。
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