薩州見取絵図
さっしゅうみとりえず
概要
安政4~5年(1857~58)にかけて薩摩に派遣された佐賀藩士の千住大之助が視察した様子を描いた絵図。薩摩藩主・島津斉彬が佐賀藩から提供を受けたヒュゲイニンの訳書をもとにして嘉永5年(1852)、磯別邸に築造した反射炉図のほか、調練場・砲台・砲術館・織物場・製薬所や藩校・造士館の図など26枚のほか、「此節於薩州凡聞取手覚」も残る。磯反射炉では改良を加えた2号炉が安政3年に完成し、鉄製大砲の鋳造に成功している。この間、反射炉付近に築かれた高炉や鑚開台が本図でも確認できる。