大砲等設計図及び切形
たいほうとうせっけいずおよびきりがた
概要
武雄鍋島家に保存・伝承されていたもので、大砲や銃、反射炉や旋盤などの設計図65点と切形など15件114点がある。設計図には、オランダ語と日本語の両方の文字で説明書きが付けられているものもあり、研究の様子をうかがうことができる。また設計図のほかに、切形(型紙のようなもの)や拓本、大砲台車の絵図など砲術や試し打ちに関する文書類が多数ある。
これらの中には「天保六(1835)未年高嶋ヨリ伝之荻野流大砲切形」16枚や弘化2年(1845)の16ポンドモルチールの拓本など年代のわかるものがあり、第28代武雄領主鍋島茂義が西洋砲術を研究・実践した年代と一致する。
本資料群は、現存する青銅製の大砲や武雄の蘭書(ともに武雄市重文)とともに武雄の先駆性を証明する資料として大変重要なものである。