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伎楽面(力士)

ぎがくめん(りきし)

概要

伎楽面(力士)

ぎがくめん(りきし)

彫刻 / 奈良県

鎌倉時代 12世紀末~13世紀初

木造 漆塗

全長34.0 頭頂-顎29.5 耳張21.0 最大奥23.5

1面

 遺品の僅少な鎌倉時代初期の伎楽面で、南都の有力仏師の作とみられる。眉を吊り上げて眼を見開き、目じりの上に松葉状に分かれる血管を表現する。古代の力士面は歯列を表現するが、本品は口を「へ」の字に結び、歯列をあらわさない。この形式は同時代の金剛力士の吽形像(うんぎょうぞう)の姿に基づくと考えられ、東大寺南大門像などにも通ずる特徴がうかがえる。忿怒相(ふんぬそう)の表現に仮面特有の意匠化のあとはみられるが、弾力感に富んだ筋肉の隆起を的確に描写した現実感に富む作風も、諧謔味(かいぎゃくみ)の顕著な古代の力士面とは一線を画している。キリ材製。

なら仏像館 名品図録. 奈良国立博物館, 2010, p.117, no.154.

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キーワード

伎楽 / 乾漆 / 奈良 / Nara

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