文化遺産オンライン

チャプスイ店にて

概要

チャプスイ店にて

絵画 / 油彩画 / 大正 / 日本

清水登之  (1887-1945)

しみずとし

1921(大正10)年

油彩・キャンバス

71.3×56.3

額装

 「チャプスイ」とは、英語で「米国式の中華料理」という意味である。店内には中国風の照明燈や額縁が飾られ、食事をする人々、料理を運ぶウエイター、入ってきた男女の客などが、印象深い表情をのぞかせている。
 一九二〇年代のアメリカには、中華街のみならず、庶民的な中華風の料理店があちこちに誕生して、安くて庶民的なメニューが評判であったという。
 中央に立つ水夫や、食事をする東洋人など、人種の坩堝であるアメリカ社会の複雑な様相が、現実感あふれる表現で描写された。画面をおおう深みのある色調や、切れ味の鋭い輪郭線は、きわめて魅力的で、ピカソらのキュービスムの影響をほのめかす。
 アメリカの風俗を、清水と同様にリアルに描いた同時代の画家、ジョン・スローンが、かつて所蔵していた一点である。 (中谷伸生)

チャプスイ店にてをもっと見る

清水登之をもっと見る

三重県立美術館をもっと見る

キーワード

アメリカ / 清水 / 登之 / 伸生

関連作品

チェックした関連作品の検索