金銅火舎
こんどうかしゃ
概要
金銅火舎(こんどうかしゃ)(1386・工307)と非常に近似した形状の火舎。当館蔵のもう一つの火舎(1161・工244)とも煙出しの孔まで含めて非常に親近性が強い。本品は、工307と比べて蓋甲の肩張りが強く、やや軽快さに欠ける点や蓋の頂部に表された紐帯が太作りである点から、やや工307より時代が降るかと推測される。工307同様内部に使用痕と思われる煤や汚れが認められ、実用の痕がうかがわれる。
古玩逍遥 服部和彦氏寄贈 仏教工芸. 奈良国立博物館, 2007, p.59, no.38.