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マハーラクシュミー

マハーラクシュミー

概要

マハーラクシュミー

マハーラクシュミー

絵画 / その他アジア

ジャイプル派

制作地:インド

19世紀前半

紙に水彩、金彩

1枚

 インドでは、インド神話や、シヴァ神、ヴィシュヌ神などのヒンドゥー教の神々、王の肖像や歴史的なエピソード、男女の恋愛などさまざまなテーマを緻密なタッチと鮮やかな色彩で描いた、細密画とよばれる絵画のジャンルが発達しました。多民族国家であるインドでは、細密画の表現も地域によってさまざまで、それがまた魅力であるともいえます。
 ラクシュミーは富、幸運、愛、美、喜び、繁栄などを司る女神です。マハーは「偉大な」という意味です。ラクシュミーは、ヒンドゥー教の最高神のひとりであるヴィシュヌの妻であり、インド神話にも登場するほどの古くから信仰を集めた女神です。やがてラクシュミーは仏教に取り入れられると、吉祥天と呼ばれるようになります。
 この絵は、蓮池からひときわ大きな赤い蓮の花が咲き、その上にラクシュミーが姿を現した場面を描いています。ラクシュミーは横顔ですが、眉間にも目が描かれ、三つ目であることがわかります。頭の上に宝冠を戴き、後ろには金色の光背を表わしています。4本の腕があり、それぞれの手には赤い蓮の花や白い仮面、経典を持っています。
 顔に三つ目を表わし、手に白い仮面や経典をもつなど、ヒンドゥー教の一般的なラクシュミー像と異なる表現も認められる大変興味深い作品です。

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キーワード

インド / India / 細密 / miniature

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