西山窯跡群出土品
にしやまかまあとぐんしゅつどひん
概要
西山窯跡群は、丹生郡越前町織田に所在する劔神社から西方にある丘陵地帯に所在し、3基の窯跡が確認されている。西山窯跡群は、平成8年度と平成25年度に灰原部と窯体部の一部について発掘調査が実施され、コンテナ約900箱の越前焼が出土している。出土品は鎌倉時代の所産で、甕・片口鉢・壺の日用品や水注・経筒・人面形陶製品などの特殊な器種が見つかっている。また、印花文、ヘラ描きによる花文・蝶文・鳥文や銘文など豊富な種類の文様等が描かれた越前焼も出土している。なお、甕は、法量や押印文の有無より4種類の製品が、片口鉢は、法量の相違により3種類の製品が規格品として確認でき、当時の越前焼の生産状況の一端が伺い知れる資料である。