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古秩父湾堆積層及び海棲哺乳類化石群

こちちぶわんたいせきそうおよびかいせいほにゅうるいかせきぐん

概要

古秩父湾堆積層及び海棲哺乳類化石群

こちちぶわんたいせきそうおよびかいせいほにゅうるいかせきぐん

地質鉱物 / 関東 / 埼玉県

埼玉県

埼玉県秩父市・小鹿野町・長瀞町・皆野町・横瀬町

指定年月日:20160301
管理団体名:皆野町(H28,5,24),小鹿野町(H28,5,24)

史跡名勝天然記念物

古秩父湾堆積層及び海棲哺乳類化石群は,東西・南北とも約15kmの埼玉県秩父地域の秩父盆地に広がる新生代(しんせいだい)中新世(ちゅうしんせい)(約1,700万年~1,500万年前)の海成層とパレオパラドキシア及び鯨類化石の標本である。現在の日本列島の原型は,新生代中新世の約2,000万年前から1,500万年前にかけて形成された。この時代,秩父盆地は東に開いた古秩父湾を形成しており,秩父盆地に分布する約200万年分の地層には地殻変動による湾の形成から終焉までが記録されている。
また,古秩父湾には海棲哺乳類をはじめ多様な生物群集が生息していたことが化石から確認されており,その代表が約1,200万年前まで環太平洋地域の海浜で生息していたパレオパラドキシアや鯨類など大型海棲哺乳類である。秩父盆地は日本有数のパレオパラドキシア化石産出地で,日本産出標本の5分の1が報告されている。これらの地層と化石群は,日本列島形成当時の日本近海で起こった地殻変動や生物群集及び古環境の変遷を示すもので,地層の露出状況及び化石標本の産出状態が良好であり,学術上貴重である。

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