杉沢の沢スギ
すぎさわのさわすぎ
概要
黒部川扇状地末端部の豊富な湧水地に立地する杉の天然生林で、その形態から多くは立山杉と考えられる。
この地方は積雪が多く、杉株の根もとに萠芽した幼条が積雪の重みで倒れ、曲がった部分から発根する伏条現象がみられる。
林内には、自生の北限とみられるマンリョウ・カラタチバナ・オモト・トキワアケビなどの暖温帯系の植物のほか、キンコウカ・オオバツツジなど山地性の植物、ギボウシラン・サギソウ・モウセンゴケなどの湿地性の植物など多種多様な植物が自生し、きわめて特異な群落を構成している。