青葉山
あおばやま
概要
東北大学理学部付属植物園全域約40万平方メートルの自然林である。このあたりは温帯林と暖帯林の接触地帯であるため、植物の種類はきわめて多い。大部分は、モミを優占種とする美林でおおわれ、その天然更新がよくみられる。森林としてのモミの北限地である。林床にはヒメノヤガラ・ムヨウランなどがあり、この種腐生のラン科植物の北限にあたる。モミにはカヤラン・マツランなど着生植物が多い。またシラカシ・タブノキ・モチノキなどの暖地性樹種も、わが国太平洋側の内陸部における集団分布の北限を示している。
林内には125種の鳥類が生息し、南側の竜の口溪谷の崖地にはチョウゲンボウの繁殖地がある。
大都市近郊に残存する自然林として珍しく、植物の分布上も貴重である。