鎮子
ちんす
概要
熊を上面に表わす円形の重し(鎮子)(ちんす)は、ちょうどこの四つが一セットとして使われたはずである。前漢期には神仙思想(しんせんしそう)に伴って六博(りくはく)(すごろくのようなゲーム)が流行した。世界を記号のような簡単な線の組み合わせで表わした盤を使うゲームで、賽(さい)として算木(さんぎ)のような木棒を投げて目を決める。鎮子はそのための盤の四隅を留めるものだったらしい。青銅製の本体の中に重しとなる物質が充填されている。
坂本コレクション 中国古代青銅器. 奈良国立博物館, 2002, p.61, no.356-359.