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法隆寺金堂

ほうりゅうじこんどう

概要

法隆寺金堂

ほうりゅうじこんどう

宗教建築 / 飛鳥 / 近畿

奈良県

飛鳥/593-709

桁行五間、梁間四間、二重、初重もこし付、入母屋造、本瓦葺、もこし板葺

1棟

奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内

重文指定年月日:18971228
国宝指定年月日:19510609

法隆寺

国宝

法隆寺金堂 一棟

 聖徳太子創立の伽藍が天智九年(六七〇)に焼失したあと、寺地を西北方に移して建立されたのが現在の西院伽藍である。中門・廻廊に囲まれたなかに、東に南面する金堂、西に五重塔が並んで建つ。
 金堂は、二重基壇上に建ち、ふくらみのある丸柱を立て、上に皿斗付の大斗をのせ、柱筋は肘木に雲斗をのせて通肘木を重ねる。軒先に出る雲斗雲肘木は流麗な曲線状の独特のもので、金堂では渦文を彫る。尾垂木先の雲肘木で出桁をうけ、軒は一軒で、反りのない角垂木を平行に配する。
 初重内部の柱も側柱と同じ高さで、上に三斗を組む。内部は土間で母屋に折上組入天井、周囲の庇は組入天井を張り、母屋一杯に土築の仏壇を構え、本尊釈迦三尊像以下を安置する。壁の内側には阿弥陀浄土などの壁画を画き、内陣小壁に飛天、天井板には蓮華文を画く。
 二重も雲斗雲肘木で屋根は勾配の強い入母屋造とし、大棟には本来鴟尾がのっていた。周囲に卍崩しの高欄をめぐらし、高欄の地覆を三斗と人字形割束でうける。裳階はやや遅れて取りつけられたもので、土台上に角柱を立て板屋根とする。
 世界最古の木造建造物で、全体の均衡もきわめてよい名建築である。

【引用文献】
『国宝大辞典(五)建造物』(講談社 一九八五年) 

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