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興正寺五重塔

こうしょうじごじゅうのとう

概要

興正寺五重塔

こうしょうじごじゅうのとう

宗教建築 / 江戸 / 中部 / 愛知県

愛知県

江戸後期/1808

三間五重塔婆、本瓦葺

1基

愛知県名古屋市昭和区八事本町

重文指定年月日:19820216
国宝指定年月日:

興正寺

重要文化財

 興正寺は、貞享年間に高野山の僧天瑞円照が開基し、尾張藩主徳川光友の帰依を受けて堂宇を建立した。境内は東山と西山からなり、西山には南から総門、中門、五重塔、本堂が一列に並んで建つ。
総間3.94mとやや小規模で、初重には縁を設けない。二重と四重には跳高欄、三重と五重には擬宝珠高欄を置く。内部は、心柱を心礎上に建て、初重を土間床とし、折上格天井(てんじょう)を張る。心柱に穴を穿って大日如来像を安置するほか、心柱の四面に仏壇を設け、金剛界四仏を祀る。
 塔身が細長くて相輪が短い比例は近世の特色をよく表わすが、総体に装飾が少く、おとなしい和様でまとめられている。心柱を心礎上に立て、床を土間とした初重内部の造りや、組上げ構造などにも古風なところがあり、江戸時代末期の塔としては珍らしく重要な遺構である。

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