扇文尽し文経錦丸帯
せんめんづくしもんたてにしきまるおび
概要
経錦は、錦の一つで、数色の経糸の浮き沈みで地と文様を織り出す染織技法である。数色の経糸を一組として扱いながら、地または文様に必要な経糸を表に浮かせ他を裏に沈めるため、2種類の緯糸を交互に打ち込んで織り進めていく。
本作品は、白、黄、グレーの3色の経糸で扇面文様を織り出している。各扇面の左側に黄、右側に白の縦線を集め、扇面の広がりを強調し、金糸の緯糸を扇面の輪郭に浮き上がらせて打ち込んでいる。扇面の大きさに合わせ、華やかさを抑えた色遣いとし、伝統的な吉祥文様をモティーフにしながら、現代的な表現をめざした。
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国(文化庁 工芸技術資料)