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建造物装飾

けんぞうぶつそうしょく

主情報

  • 選定年月日:20070906
  • 選定保存技術

解説

文化財建造物を装飾する技術には、漆塗、彩色、錺金具製作、鋳物製作、鍛冶技術などがある。特に仏教伝来とともに様々な技術が伝わって、古代仏堂が華麗に彩られ、やがて寺院以外の建造物にも盛んに用いられるようになった。
これらの技術は、建造物を装うという意匠性だけでなく、部材表面の風化抑制などの機能性も担っている。建造物の修理においては、その両者を考慮して適切な技法を吟味して施工する必要があり、そのためには豊富な知見と熟練が求められる。
また建造物の保存修理を適切な周期で行うためには、これらの技術の円滑な継承が必要となるが、一般建築における需要が少ないために、継続的かつ効果的な技術伝承が困難となっている。
 以上のように、建造物装飾技術は文化財建造物の修理に欠くことのできない技術であり、保存の措置を講ずる必要がある。