世界遺産と無形文化遺産
日本産漆生産・精製
にほんさんうるしせいさん・せいせい
主情報
- 選定年月日:19760504
- 選定保存技術
解説
日本産漆は透明度、接着力、堅牢度等に優れており、漆芸の制作や漆工品等の保存修理に不可欠の原材料である。漆生産に関する技術には、漆樹の植栽およびその保育・管理、成長した原木からの漆液の採取(漆掻き)等がある。なかでも、掻き鎌【がま】や掻き箆【べら】などを用いて、樹幹につけた傷から滲み出る生漆【きうるし】を採取する技術(漆掻き技術)は重要なものであり、漆樹を傷めず良質な漆を多く採取するには高度な技量が要求され、長年の経験を積んだ専門の技術者(漆掻き職人)によって行われているが、近年、技術者の減少および高齢化が急速に進んでいる。