ミニチュア土器
みにちゅあどき
概要
実用に耐えないほど小形で、フリーハンドで大まかに成形し、成形した痕跡を器の内外表面に多く残したまま焼成する土器群がしばしば、弥生時代から古代にかけて生産される。これを「ミニチュア土器」と呼ぶ。本資料群は古墳時代後期の土師器のミニチュア土器30点である。平底でやや大形の椀形が3点(いずれも底部に広葉樹の葉のプリントを残す)、丸底でやや大形の椀形が3点、平底で中形の椀形が2点、丸底で中~小形の椀形が18点、小形の高坏形が3点、鎌形が1点である。いずれも手づくねで製作され外面に成型時の痕跡をよく残す。出土地は千葉県印旛沼北岸と伝えられ、形状の特徴からも矛盾はない。