斑唐津徳利
まだらがらつとっくり
概要
「斑唐津」
斑唐津は室町時代後期、1580年前後から1590年前半に佐賀県唐津市北波多稗田で焼かれていたやきものです。1594年以降一時途絶えましたが、昭和初期の唐津焼復興と共に再びその姿を見せるようになりました。唐津焼の一種で白濁した藁灰釉(わらばいゆう)を用い、藁灰釉の表面が斑状になることから斑唐津と呼ばれており、色は白からグレーがかったものまで幅広いのですが、全体的に不透明な白いやわらかい肌を作り出します。青や黒の斑点は粘土に含まれている鉄分や燃料の松灰が器の肌に溶け出している為であり、藁灰の斑文の中でアクセントになっています。味わい深く温かい肌味が魅力で、昔から高い評判を得ている酒器をはじめ皿や碗、茶入などによく使われています。
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名古屋東洋官窯陶磁美術館