徳川家康書状 将くん(秀忠)宛
とくがわいえやすしょじょう しょうぐんひでただあて
概要
慶長十二年(一六〇七)三月十一日、駿府の家康から二代将軍秀忠に宛てた自筆書状である。松平忠吉(家康第四子、尾張清洲城主)の家老、小笠原和泉守吉次犬山から移封するに当たり、その実施方法を尋ねてきた秀忠に対し、家康が与えた返書である。二年前の慶長十年にすでに家康は将軍職を秀忠に譲ってはいるものの、実際には依然として家臣移封といった幕府政治の実権を掌握し続けていたと知られる。幕府揺籃期における家康の大御所政治の実体を示す、好個の資料である。
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