中峰明本書跋
ちゅうほうみょうほんしょばつ
概要
中峰明本書跋
ちゅうほうみょうほんしょばつ
制作地:中国
元時代・至正9年(1349)
紙本墨書
25.2×71.2
1幅
銘文:瀋王高句驪賢君也。乃能捨身学仏。円頂参禅。近崇世祖皇帝。護法之盛心。遠得雪山童子。求偈之真意。大悲大願。邁古亘亘。当是時南方有大善知識。曰普応国師。踞師子巖。作師子吼。風動四海。雷震五天。王遂馳駅。以来登山而謁。以霊為之鼓舞。■■為之蕩波。善知識者曾不下床。頷首而已。王大□服礼以為師。王始号海印居士。至是復有清焉。因以真際授之。王部作亭山中。以紀其志此偈。所以書也。其後両偈。御普応真跡。竺侍者幸而得之。余実知而言之。後之人其伝而宝之。至正九年歳在己丑正月下澣。本覚梵琦。 ; 「楚石」白文長方印
元時代の名僧・中峰明本【ちゅうほうみょうほん】が、瀋王【しんおう】に偈【げ】を与えました。この幅は、中峰の偈に対する楚石梵琦【そせきぼんき】の跋です。瀋王とは高麗忠宣王【ちゅうせんおう】(王璋【おうしょう】)で、元の第3代皇帝の擁立に功績があったことから、元王朝が冊立し世襲されました。米庵はこの書に、唐人の気韻があると評しました。