岩竹図
がんちくず
概要
・中国的解説
呉鎮(ごちん)(1280~1354)は、号を梅花道人(梅道人)といい、浙江省嘉興の人で、山水は豊かな江南の風光を描くことにすぐれた。黄公望(こうこうぼう)、倪瓚(げいさん)、王蒙(おうもう)と並ぶ元末四大家の一人に数えられ、中国絵画の正統として、明清に至るまで強い影響力をもった。
・日本的解説
中国では圧倒的な正統画派としての影響力を持っていた元代文人画であるが、その画作に日本人が触れることができたのは、江戸後期になってからである。本作には養信(おさのぶ)が箱書きをしており、模写もまた養信によるもの。