会津の御田植祭
あいずのおたうえまつり
概要
本件は,喜多方市慶徳町の稲荷神社と会津美里町の伊佐須美神社に伝承されてきた田植行事で,神田の畦に特色ある人形を立て,早乙女が田植歌に合わせて儀礼的な田植えを行い,その年の豊作を祈願するものである。会津地方では,この日までに田植えを終えると豊作になるといわれてきた。
行事は,神社から神田まで神輿が渡御し,神田で田植えが行われた後,神輿が神社に還御するのを基本的な流れとする。神輿は,渡御する際に氏子域を巡るが,これに田植えを行う早乙女やデコなどと呼ばれる田植人形,田植歌の歌い手などが付き従う。一行が神田に着くと,神輿が神田に向けて安置され,デコが畦に立てられ,早乙女が横一列になって田植え歌に合わせて苗を丁寧に植えていく。
稲荷神社では,神輿の渡御に,農具の模型を持って白狐の面をつけた子供たちが加わり,田植えの際に神田に苗を投げ入れる。また,伊佐須美神社では,獅子頭を手にした子供たちが神輿の渡御に先立って神田まで行き,田アラシと称して素足で神田に入って代掻きをする。(解説は指定当時のものです)
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国指定文化財等データベース(文化庁)