牛伏寺四尊像
ごふくじしそんぞう
概要
向かって右上が孔雀明王像、その下が愛染明王像、その左が不動明王像、その上が尊勝仏頂像と推察される。こうした四尊像の組み合わせは他に類例がなく、また傷みの激しい現状を見ると、貼り合わせられた可能性が極めて高い。
本図の軸裏には、牛伏寺第18世伊佐観瑞の代に京都大覚寺より下賜されたことが記されている。
本図は、四尊に共通する大らかな像容、引き締まった線描表現、金銀泥を巧みに配した洗練された装飾感覚から判断して、平安の雰囲気を残す鎌倉時代13世紀の作と推定しておく。