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絹本着色普賢十羅刹女図

けんぽんちゃくしょくふげんじゅうらせつにょず

概要

絹本着色普賢十羅刹女図

けんぽんちゃくしょくふげんじゅうらせつにょず

日本画 / 南北朝 / 中国・四国

不明

南北朝/14世紀

 画面中央に白象に騎乗する普賢菩薩を描き、向かって左方を向く白象の鼻先には二人の持幡童子を、白象後方に唐装の十羅刹女を描く。中尊の普賢菩薩はやや斜め右下(向かって左下)に向かって合掌し、鞍の上に置かれた蓮台上に結跏趺坐する。頭部には華麗な宝冠をかぶり、身部には左肩から右わき腹に条帛をかけ、胸飾り、瓔珞、釧で厳飾する。下半身は裙・腰布をつける。肉身は白色で微かに朱隈を施している。普賢は切金で表された二重円相光背を負い、光背中央から放光が表現されている。白象は向かって左を向き、四分の三面観に配置し、開口して六牙(銀色)を見せる。象頭部に三化人をあらわす。鼻先には未敷蓮華があらわされている。象身部は白色として朱隈を施す。背には障泥をつけ、瓔珞を垂下した胸繋・尻繋で飾られている。十羅刹女は象後方にほぼ二列に配置される。
 白象および十羅刹女の足下には来迎雲が表現され、向かって右から斜め左下に来迎する様が表されている。
淡墨線で下書きし、賦彩は巧みな色の対比をもって行い、墨線で輪郭するが、普賢の肉身部は肥痩のない朱線で輪郭されており、平安仏画の雰囲気を残している。

110.3×64.4㎝

1枚(一幅)

岡山市指定
指定年月日:20150929

有形文化財(美術工芸品)

古くから西大寺観音院に伝来するが、伝来の経緯は不明。

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