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曲面のレコード・ラック

きょくめんのれこーどらっく

概要

曲面のレコード・ラック

きょくめんのれこーどらっく

陶磁

熊倉順吉  (1920(大正9)年-1985(昭和60)年)

クマクラ・ジュンキチ

昭和56年/1981年

陶器

高39.0 27.5×11.0

1点

作者は京都市出身。京都高等工芸学校(現京都工芸繊維大学)図案科を卒業後,富本憲吉らの指導を受けて陶芸を学び,昭和32年に前衛陶芸家集団・走泥社(そうでいしゃ)に参加しました。量塊性と重量感のある縄文の土偶を思わせる作風から、官能的な女性の体に白土象嵌のレースをまとわせた作品,濃紺の地に鮮やかな金色を配した現代的でポップな作品まで,多彩な陶芸技法を駆使して人間の生命力を表現しました。
作者は無類のレコード好き,オーディオ・マニアで知られていました。音楽に最も心が癒され,創作の霊感を得ていたようです。特に不協和音や無調の旋律を炸裂させるフリージャズが好きで,ジャズを主題に一連の作品を制作。本作もその一つです。濃紺に金の色彩はクールな都会の夜を,形状はオーディオ装置をも連想させる一方,湾曲した正面と,はみだす耳や唇はフリージャズの強烈な音響と,その根源である人間の野生を感じさせます。

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キーワード

陶芸 / 作者 / / 卒業

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