虫眼鏡
むしめがね
概要
17世紀から19世紀にかけ、オランダはレンズ技術の先進国であった。その技術は日本にももたらされ、17世紀の終わり頃には、江戸や大阪などで眼鏡だけではなく、望遠鏡や顕微鏡も作られるようになった。ただし、無色透明の質の良いガラスを作る技術がなかったことから、材料には水晶が用いられることが多かった。
この虫眼鏡は蘭書の頁断片と思われる用紙で裏打ちされた紙製の赤い容器に納められており、包み紙には「御餞別麁蘭物」とある。また、レンズを囲む金具に「INHANN VOCT IN FURTH」の文字が刻まれており、玉もガラス製であることから舶来品と考えられる。
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