標津湿原
しべつしつげん
概要
ポー川河口付近の右岸に形成されている高層湿原を中心とした地域で、連続する中間・低層湿原を含んでいる。
高層湿原は高さ30~50センチのチャミズゴケの大きなブルトが1~3メートル間隔でハンモック状にひろがる特色のある湿原でガンコウラン、コケモモ、エゾイソツツジ、ツルコケモモ、ヒメシャクナゲなどを伴っている。
中間湿原は全域に分布し、イボミズゴケ群落の中にホロムイスゲ、ワタスゲの叢株が多く、ツルコケモモ、ヤチヤナギ、ヤマドリゼンマイ、モウセンゴケが形成され、ザゼンソウなどを伴う。
低層湿原は北部にやや広くひろがりヤチハンノキを交える区域と樹林を欠きキタヨシスゲ類の占めるところとがある。以上のように湿原・河畔拠水林・ポー川等を含め現在まで自然状態で保存されてきており、学術上の価値は高いと認められる。