釧路川流域チャシ跡群
くしろがわりゅういきちゃしあとぐん
概要
釧路川流域には、その支流や湖沼畔を含めて、多数のチャシが存在した。しかし、最近の草地改良、河川改良、採土等各種の開発行為によって、その数は年々減少の一途を辿っている。このことは、この地方のチャシの考察研究にとって憂慮すべきことといえよう。
そこでとりあえず、主として釧路川本流に沿って残っているチャシ跡のうち、現在まで所有者の了承を得ることができた九のチャシ跡をとりあげ、川の下流川口部近くにある史跡モシリヤ砦跡及び史跡鶴ヶ岱チャランケ砦跡の二つを統合し、両チャシ跡に一部地域を追加指定するとともに、
(一)弟子屈町所在のウランコウシチャシ跡、クッシャロシペ第一チャシ跡、クッシャロシペ第二チャシ跡、プイラクニチャシ跡
(二)標茶町所在のマタコタンチャシ跡、シラルトロ第一チャシ跡、シラルトロ第二チャシ跡
(三)釧路町所在のタプコプチャシ跡、テンネル第一チャシ跡
をこれに加えて、その名称を標記のように改め、一体のものとして保護の万全を期するものである。