閏戸の式三番
うるいどのしきさんばそう
概要
この芸能は、埼玉県南埼玉郡蓮田町上閏戸【うるいど】の愛宕神社の秋祭のおり(十月十四日)に行なわれるもので、翁芸の一典型を示すものとして芸能史的に貴重なものである。式三番のうち特に三番叟の舞には古風の舞の手を遺している点など地方的にも特色がある。
三番叟は、まず素面の舞があり、次に黒尉面をかけて千歳と問答をかわし、その後に鈴の段を舞う。
この舞の技法に、からすとび、さぎあし、叶書、たねまきなどという舞の手振りがあり、また、その囃子方に太鼓・小鼓・笛とならんで足ツケ打ちがつくなど、これらの点から歌舞伎芝居の影響なども看取されて、翁芸の変遷の過程を知るうえに貴重な資料ともなっている。
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