東海道土山宿文書
とうかいどうつちやましゅくもんじょ
概要
江戸時代、東海道49番目の宿として繁栄した土山宿に関する文書群で、人馬継立や助郷賦課の業務を行う問屋場に伝来したと考えられる「土山宿文書」18点と、土山宿が設定された南土山および北土山に伝来した「南北土山村文書」339点〈近世106点・近代233点〉からなる。このうち「土山宿文書」は、慶長6(1601)年に土山に対して徳川氏より下された伝馬朱印状や伝馬定書が写し取られた冊子のほか、その後の幕府からの種々の助成を示す文書、公用人馬の継ぎ立てに欠かせない助郷帳や人馬割目録など、土山宿の成立と展開を知るうえで欠かすことのできない根本史料。
また「南北土山村文書」は東海道を挟んで宿場町を構成し、宿駅業務と密接な関係を持ちながら推移した両村の近世から近代にわたる記録であり、いずれも明治22年の町村制施行以降は土山村(土山町)に移管され一体的に保存されてきた経緯をもつ。